EUGENE ONEGIN - MET HD LIVE [Music]
本日のMET HD LIVEはチャイコフスキー作曲「Eugene Onegin」。4年前にもヒロインTatianaを歌ったAnna Netrebkoが再び。
第1幕
舞台はロシアの農村。女主人には陽気なOlgaと物静かな読書好きのTatianaの2人の娘がいる。彼女たちはまだ見ぬ恋に想いを馳せている。そこへ彼等と親しい幼馴染のLenskiが新たな隣人Oneginとともに現れる。OlgaとLenskiは恋する間柄。夢見がちなTatianaの心に火をつけたOnegin. 彼女は眠ることもできない程彼に恋してしまうのです。
熱い思いを綴った手紙を乳母の孫を通じてOneginに届けさせたTatiana.ところが手紙を受け取った彼は
けんもほろろに「妹への愛としか思えない」と彼女を拒みます。
素朴な田舎娘Tatianaが初めてOneginと会った喜びと熱い思いを表現するAnnaは体当たりの演技。HD LIVEならではの表情がクローズアップされ、頬が紅潮していく様子を目の当たりにできます。
第2幕
ある日彼女達の家で開かれたパーティーにLenskiと共に参加したOnegin.ゴシップばかりでくだらない、と退屈な彼はOlgaをダンスに誘う。誘われるがままに彼と踊るOlgaにLenskiは嫉妬を抱き、最後には決闘を申し込む。そして悲しい結末に。
第3幕
5年後のSt. Petersburg. 友人であったLenskiを殺してしまった罪悪感を振り切るかのように数年間ヨーロッパ各地を放浪していたOneginがロシアに戻り、Prince Greminの舞踏会に参加する。女性達が「見て、Princess Greminの美しさと言ったら!」とささやいているのに目を止めると、そこにいたのはTatiana.Prince Greminは「私の若さと希望をつなげている愛する妻」のTatianaをOneginに紹介する。
田舎娘から自信に満ち、洗練された女性となったTatianaにOneginは打ちのめされる。そう、恋に堕ちてしまうのです。
Oneginの熱い想いにTatianaは「あの時あなたは私の愛を拒んだ。どうして今愛しているというの?
私が裕福になったから? 私の夫の財産が目当て?」と詰め寄ります。
彼を愛している、と言葉にはするものの、結婚した身となり、夫への忠誠心からOneginへ永遠の別れを告げるのです。
素朴な少女から洗練された女性への変身が見事なAnna.そして彼女を心の底から愛するGreminを演ずるStephan Kocanの歌声が素晴らしかったです。
前回観た時はAnna Netrebkoの歌と演技ばかりに目が行ってしまったけれど、今回はOneginの複雑な心に感銘しました。
愛はタイミングなのです。
Pyotr Tchaikovsky EUGENE ONEGIN
Conductor: Robin Ticciati
Tatiana: Anna Netrebko
Olga: Elena Maximova
Lenski: Alexy Dolgov
Onegin: Peter Mattei
Gremin: Stefan Kocan
2017-04-22 17:14
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