Cavalleria Rusticana and Pagliacci

Mascagni作曲「Cavalleria Rusticana」とLeoncavallo作曲「Pagliacci」は1幕、2幕の短いオペラなのでセットで上演される機会が多いのです。主役テナーとバリトンは全く違う性格の役柄を2作品続けて歌い演じるのです。

Cavalerriaはとても美しい間奏曲が有名で、単独で演奏される機会も多く、吹奏楽用にもアレンジされています。「Pagliacci」の有名なアリアも聴いたことはあるけれど、どちらも全編を見たことがありませんでした。
Metropolitan Opera Nightly streamで楽しみました。
Cavalerriaは登場人物全員が黒系の衣装でとても暗い雰囲気。復活祭の日に起こった出来事―嫉妬、浮気、裏切り、神への冒涜、そして悲劇的な結末。

オペラには悲劇、ドラマ、コメディ等々様々な内容がありますが、中には「どうしてそうなるか?」と納得いかない話の展開もあり。Cavalerriaも話の流れが今ひとつで、折角の美しい音楽を思い切り楽しむことができませんでした。残念。

さて、Pagliacciはどうでしょう?　

旅回りの一座、座長Canioは道化師の役も演じている。夜の舞台までの間、地元の人々と共に居酒屋に繰り出す。
道化役者TonioはCanioの妻Neddaに自分の想いを告げるが、彼女はけんもほろろ。しばらくするとNeddaの愛人Silvioがやってきて一緒に逃げ出そうと駆け落ちの相談をする。2人が会っている所にCanioが戻り、Silvioは慌てて逃げる。「男の名を告げろ!」とNeddaに問い詰めるCanioは狂喜の沙汰。
それでも夜の舞台では道化師を演じなければならない。有名なアリア「衣装をつけろ」が歌われます。

Nedda役のPatricia RacetteがSilvioを愛しつつもCanioから逃げられない複雑さを熱演。そして役中劇でコミカルに演じているのには大絶賛でした。

Mascagni: Cavalleria Rusticana (Apr 25, 2015)
Conductor: Fabio Luisi
Alfio: George Gagnidze
Santuzza: Eva-Maria Westbroek
Turiddu: Marcelo Alvarez

Leoncavallo: Pagliacci (Apr 25, 2015)
Conductor: Fabio Luisi
Tonio: George Gagnidze
Canio: Marcelo Alvarez
Nedda: Patricia Racette
Silvio: Lucas Meachem