Love & Courage [Books]
Jagmeet Singh著Love &Courage. 2011年よりNew Democrats Party(カナダ新民主党)党首を務めるJagmeetはインド移民の両親を持つシーク教徒。大学卒業後は法律家として刑事弁護等に携わった後、権利保護活動をしている弟の勧めにより政界に出馬することを決意します。
子供の頃は家では英語のみという両親の方針でカナディアンとして育った彼はある日シーク教徒として生きる事を決意。
シーク教徒の戒律5Kとは
Kesh:髪と髭は切らずに伸ばし、髪を守るためにターバンを巻く
Kanga:髪を清潔に保つために小さな櫛を携帯すること
Kacchera:自律の訓練のためにボクサー型の下着を身に着けること
Kara:常にGuru(師匠)を忘れないよう鋼鉄製のバングルを身に着けること
Kirpan:短剣ー自己防衛と不正に対する闘争を象徴する を常に身に着けること
Jagmeetの父親はインドにて医学を習得。カナダ移民後はカナダの大学医学部に編入するため再度試験を受け、ようやく医師免許を得るが数年後にアルコール依存症になり、リハビリを繰り返すも簡単には禁酒できない日々が数年続きます。
父を巡る家族の葛藤は精神面だけでなく財政面も圧迫し、大学生のJagmeetは父に代わって母親、妹、弟を守るべく家長の役割を務めていきます。
カナダ生まれであっても肌の色や外見でクラスメートや通りがかりの子供達から差別扱いを受け、運転途中に警官からは「パトロール中だから」と無意味に呼び止められることも数回。
そして子供の頃に受けた出来事のトラウマを誰にも言えずに抱えて過ごしていくJagmeet.
以前住んでいた地域はシーク教徒が多く、カナダ生まれというより移民、又は留学中の人々が彼等の言語で大声で話すのにウンザリしていました。ほぼ毎日のように起きる地元の事件は彼等の居住区。なので少々避けていたのです。
偶然手にしたこの本で彼等への見方が変わりました。意味もなくステレオタイプで差別していた自分を反省。そして1人の人間として様々な苦労を重ねてきたJagmeetに深く感銘しました。
2023-05-04 15:00
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